2011年度 カリキュラム@デジタルハリウッド大学院 2011年度 カリキュラム@デジタルハリウッド大学院

戦略経営デザイン論6

日付
2011年05月31日 18:30~
場所
桑沢デザイン研究所
概要
Prospectus10(10):受け手発想
受講生の感想

記:尾崎 勝悟

第14回 記:尾崎勝悟

前回に引き続き今回の講義もまた、わたくし尾崎が書かせていただきます。
この前は、書くのに苦労しました。うまくまとめられない敗北感さえ感じました。
しかしながら、せっかくの中西先生の考えをものにするために、続けて書くことで
より理解を深めたいと考え志願させていただきました。

前回と同じく先生の講義を筋として、自分なりの感想交えながら綴ってみます。
《講義内容》
10 「深層心理的美意識と「受け手発想」でものごとを考え捉える
受け手(顧客)も組み込み活用するシナリオを描きドラマタイズしていく

「解らない時には美しいものを選んでおけば間違いない」 ピタゴラス

ケーススタディとして
小岩井乳業のプロジェクト(1976~)
名門企業を、どう再興するか
ブランドアイデンティティをいかに構築するかが主なテーマだったかと思います。

ちなみに、私は、小岩井乳業が岩崎家ゆかりの三菱系であることを初めて知りました。
意外な財閥系企業なんですね。参考→http://www.koiwaimilk.com/company/history/index.html

それらの話しを進められる中で、〈差別と差異〉の言葉の違いについて触れられていました。
「〈差異〉は他と異なるということだけど〈差別〉は他者に対して明らかに違う、優位性があるという意味が含まれる。
だからこのプロジェクトでも〈差別的優位性〉という言葉を使い、それを意識して進めた。」
ちょっとしたことですが、さすが言葉にこだわる中西先生らしいお話だなと思いました。
私の経験からも、言葉を吟味することで実行力が変わってきます。
困難があったときの突破力が変わるんですよね。不思議と。

パッケージについても、まさしく実践的、戦いの現場だな、と思える話が続きました。
「百貨店への営業段階では高価で見栄えの良い8色刷りで店頭を抑え、市場に投入する時には現実的な4色刷りに切り替えた。」
実際の営業風景が見えてくるようでわくわくします。実践では、こういったことの積み重ねが勝負を分けますよね。
「パッケージを統一することで、群効果を狙った。」なるほど、”群効果”さっそく使ってみます。

LUMINEのCI について解説がありました。
ルミネ固有の理念構築
あるべき企業の姿の理念設定

何を理念として何を行動指針とするのか
その問いかけから、以下のような理念が生まれた

the Life Value Presenter
お客さまの思いの先をよみ、期待の先をみたす。

ここでも言葉の使い方のこだわりが、本来しっくりいくPlannerではなくPresenterを使った理由などについてお話しされました。
私は、この理念で、英語、漢字、ひらがなを巧みに使い分けられていることについて非常に興味があり、最後に質問させていただきました。
「どのようなことを求めて、どのような発想で、英語、漢字、ひらがなを使い分けていらっしゃいますか?」
先生曰く「英語は、記号として。ひらがなは、わかりやすく伝えるときにあえて使う」というようなお答えでした。
この日の講義でも繰り返し言われていた「どれほど難しいことも中学生でもわかるように話す人が一流だ。」
私には、先生の話しに出てくる横文字が難しくてわからないことも多いんですが。。。そこは、勉強します。

言葉へのこだわりはさらに続きました。
「例えば以前は、海外の和食店があっても raw fish、 soy beans soupなどと素材を直訳で書かれていると生魚・・・と書かれているようなもので気持ち悪い。それが〈刺身〉〈味噌汁〉などと言葉が認識されてきている。日本料理もそれだけ認知されてきたということだ。」
確かにそうですね。言葉が認知されるということは、一つの料理として、広い意味では文化が認知されてきた、ということに繋がるのでしょうでしょうね。深いです。
繰り返し先生が言われている「ロジック→レトリック→シンボリック」の大切さについて多くの時間が割かれ、私には印象に残りました。

最後に、今後のグループワークによる課題が発表されました。
テーマは、「東京のタクシー」
自由に解釈してゴールを設定していいとのことでしたが、STRAMD的には、東京のタクシーのあるべき姿を見つけだすこと、イノベートしていくことが必要ですね。
組み分けされて、早速議論が始まりましたが、出自が違う方々との議論は、なかなか新鮮でした。今後が楽しみです。
〈プロジェクトのフローについて〉
開発段階→情報収集→整合、分析 (加工)→戦略立案→プログラム開発→導入、発表

他、中身の濃い講義でしたが全部はフォローできないので
受講できなかった方にも講義の様子が伝わるように、キーワードをメモしておきます。

イメージが半歩か一歩先をいき実体を牽引する構造

コーポレートゥルギー=演劇的発想と手法を経営に採り入れる

アフォーダンス
人は環境によって育つ

ロジック→レトリック→シンボリック

通訳に求めるもの、1に人柄、2に専門知識、3に語学

価値が定量化できないものを言葉にする
トップは後々、周りに説明しなければならないのだから

形式知+暗黙知→全体知、総合知

6色ハット
デボノ博士の水平思考

以上

(2011.6.5 記)

《STRAMD》

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